ナンピンが裏目に…

「ナンピン」という言葉、皆さんはご存じでしょうか?たとえば次のような状況を想像してみてください。1ドル110円時にドルを1枚買ったにもかかわらず、円高が進行して1ドル100円になってしまいました。この状態で損益ゼロにしようと思ったら、1ドル100円→110円になるまで待つ必要がありますよね。ところが、1ドル100円になった時にもう1枚、ドルを買っておくのです。つまり、あなたの手元には1ドル110円時に買ったドルが1枚と、1ドル100円時に買ったドルの合計2枚があることになります。そこで、今度は円安が進行して1ドル105円になったとしましょう。これで、あなたの損益はゼロになります。100円時に買った5円の利益で、110円時に買った5円の損失を相殺出来ることになるのです。したがって、100円→110円という、10円もの円安を待つのではなく、その半分の5円の円安で損益ゼロに出来る取引手法なのです。これを、FX取引の世界では「ナンピン」と呼んでいるんですよ。→ナンピンが上手いFXトレーダー
ところが、よく考えるとこれはかなり危険な手法と言えるでしょう。なにせ、米ドル1枚あたり10円もの大きな損失を抱えているにもかかわらず、「買い足している」ことになるんですから。ナンピンは、むしろ上級者が損失を出した時に活用するテクニックとして有名ですが、初心者が変動のクセを見極めることなく活用できるテクニックとは言えません。むしろ、ナンピンが裏目に出てさらに損失が拡大することもあるのです。
こちらも私の知り合いの失敗談なのですが、ナンピンというテクニックを知ったあまり、損失が出た時に活用してみたのです。結果は目を覆いたくなるような無残なものでした… 結局、この知り合いはその取引で10万円近い損失を作ってしまったのです。まぁ、この人にナンピンのテクニックを教えたのは私自身なので、少し責任は感じていますが…

一極集中が裏目に…

FX取引における「一極集中」とはどのような状況でしょうか?それを紹介する前に、安定的に利益を出し、出来るだけ損失を出さない取引の基本を紹介しましょう。安定的に利益を出すなら、リスクの少ない取引を行う必要があります。しかし、リスクの少ない取引というのは、「魅力の少ない取引」でもあるんですね。したがって、大きな利益を目指すのであれば、ある程度のリスクが存在している取引を行う必要があるのですが、やはり損失のリスクを回避するためにも、「損失を補てんできる別のポジション」を持っておくことが大切なのです。
ここまで説明すれば、勘のいい人なら「一極集中」の意味を理解できると思います。FX取引における「一極集中」とは、「あるポジションに資金のほとんど(全て)をつぎ込んでいた」ということです。これは本当に危険ですよ。規模の小さい取引なら、一極集中の損害も少なくて済みますが、大きな規模で取引を行うのであれば一極集中はあまりにも危険です。ポジションを複数建てる目的はいくつかありますが、一つは「利益源を多角化する」ということです。利益が生まれるポイントを複数持つことで、投資効率を上げているんですよ。そして、第2の理由として「補てんできる利益を確保する」ということがあります。スワップポイント狙いなどの安定的な利益を、その他のポジションで発生した損失と相殺することも大切な取引手法と言えるのです。
私の知り合いが、この一極集中で大きな損失を出したことがあるのです。この知り合いは100万円もの証拠金を預けていたにもかかわらず、建てていたポジションが一つしかなかったんですよ。そこにリーマンショックの乱高下が重なり、ついには30万円にまで資金が目減りしてしまったのです。このとき、資金を細分化して複数ポジションを持っていたなら、このような無残な結果は避けられたかもしれません。ある程度大きい資金を用意できるなら、「複数ポジションを建てる」というキーワードを忘れないようにしてくださいね。

TVコメンテーターを信じたばかりに…

経済ニュースは色々な媒体から発表されますが、私個人の意見としては、テレビのコメンテーターの見解はあてにならないように思います。以前、あるテレビ番組を見ている時、あるコメンテーターがこんなことを言っていました。「リーマンショックの影響は本当に恐ろしいですよ。輸出がストップした今の日本を考えると、1ドル200円時代に突入するかもしれませんね。」と。いかがですか?冷静に考えると笑い話にすぎません。「この人は何を根拠にそんな子供話をしているのだろう…?」と、私も苦笑いしたものです。
テレビのコメンテーターというのは、あくまでも「テレビ受け」する発言をします。冷静で平等な意見など、番組を盛り上げる意味では魅力がないため、どうしても少し誇張したコメントで構成されてしまうんですね。もちろん、将来的に「1ドル200円には絶対にならない!」とは言い切れませんが、さすがに現段階では飛躍しすぎたコメントです。でも、その番組の司会者は「なるほどね~」と、いかにも納得したようなリアクションを見せていたのです。
ある程度、経済ニュースの分析が出来る人なら、このような飛躍したコメントに目を向けることはありませんが、投資初心者の方なら気になるのかもしれません。実際、テレビのコメンテーターの経済分析を参考にして取引を行った結果、損失が拡大したという話をよく耳にします。
ただし、テレビ局の中でも国営放送であるNHKの経済分析はある程度参考になると思いますよ。国営放送なので、「番組を盛り上げる」ではなく「事実を冷静に」という観点から分析していますので、私自身も時々参考にしたりしています。まぁ、FX業者の配信ニュースが一番参考になるのは言うまでもありませんが…

FX相場が気になって…

FX取引を始めたころは私もそうでした。私はFX取引以外に本業を抱えていますので、昼間は相場をチェックする時間がほとんどありません。しかし、取引を始めたころというのは、相場が気になって仕方ない時期でもあるんですね。今回紹介する失敗談は、取引の失敗談ではなく、FX取引の「弊害」に関するものです。
私がFX取引を始めたころ、上記のように相場が気になって仕方ありませんでした。「上がっているのか… それとも下がっているのか…」、1分1秒の変化も見逃したくはなかったのです。しかし、本業を抱える私には、昼間は相場をチェックすることが出来ません。そこで、上司に隠れるようにしてパソコンにチャートを表示していたんですよ(笑)。当然、そんなことがいつまでも隠し通せるわけありません。私の周りの同僚も気づいていたらしく、それとなく注意を受けたものです。結局、痺れを切らした上司からこっぴどく怒られる羽目になったんですね(笑)。
また、私のFX仲間の1人である主婦の方も同じようなことを経験しました。この方は相場が気になるあまり、まったく家事が出来ない状態になってしまったのです。投資をすること自体、ご主人の了解を得ていたらしいのですが、あまりにも家事がおろそかになったため、ついにご主人からFX禁止令がだされたそうです(現在は解除済み)。
FX初心者にとって相場は気になるものです。上級者と違って、どのような周期で、どのような癖で変動するのかを予想できませんので、やはりずっとパソコンの画面とにらめっこする傾向にあるのです。しかし、それほど神経質になる必要はありません。そんなに心配なら指値や逆指値を利用して取引をすれば良いですし、気にしすぎるとストレスも溜まりますしね。どうしても相場が気になって仕方ないなら、システムトレードをあなたの取引に取り入れてみましょう。少しは「気になる症候群」から回復できると思いますよ。

サブプライム問題と損失

サブプライム問題は世界の経済を震撼させました。当初はそれほど重要視されていなかったのですが、サブプライム問題をきっかけにリーマンブラザーズが破たんすると、その破壊力が一気に世界中を襲いましたね。先日、ある人に出会いました。私のFX仲間の紹介で一緒にお酒を飲んだのですが、この人はサブプライムで大損をした人なのです。
サブプライム問題が表面化したころ、そもそもサブプライム問題がどのようなものなのかを知っている人は多くありませんでした。テレビでも連日放送されていましたが、肝心のコメンテーターでさえも詳しく知らないような雰囲気だったんですね。サブプライム問題についての知識が乏しいということは、その破壊力の大きさについても予想することが難しいことを意味しているのです。
その日出会った人も、サブプライム問題がどのようなものなのかをよく知らなかったため、それに続くリーマンショックの破たんが為替にこれほどまで影響するとは想像もしていなかったのです。「まぁ、アメリカの話だし、報道によると日本はサブプライム関連の商品をあまり買っていないようだし…」と、サブプライム問題の中に眠っていた恐ろしいほどの「破壊力」を軽視していたんですよ。
おかげで、この人はリーマンショックの激動で証拠金のすべてを失ってしまったのです。参考までにその金額を聞いてビックリ!なんと200万円ほどの損失を抱えてしまったのです。経済ニュースを日々チェックすることは大切なことなのですが、理解できないニュースが流れたなら、必ず勉強してどのようなものなのかを知るようにしておきましょう。理解できない状態でほっておくことは、「姿の見えない敵」と戦っているようなものですからね。